・企業の本質が問われる採用力
採用には競合が存在し、相対的に比較されます。採用は競合他社との戦いです。戦いにおいては、人事制度、マネジメント、組織、研修制度、評価制度、企業文化等、経営に関わる様々な要素が比較対象(間接的ではありますが)となります。
体裁だけを整えても、実態が伴わなければ求職者に見透かされます。地域での評判も採用に大きな影響を与えます。仮に採用に繋がったとしても、早期離職に繋がり、最終的には現場の混乱を招きます。
・「強み」を定義し「強み」で勝負する
理想は「全ての要素において競合他社に勝つ」ことですが、現実的ではありません。
給与、人材、文化、歴史、収益性、福利厚生、研修制度、成長率他、競合他社に全ての要素で勝つことはほぼ不可能です。ではどのように戦えば良いのでしょうか?多くの中小企業は勝てる要素を探し出し、それを「強み」として定義し、コンテンツを企画し、材料を収集し、撮影を行い、魅力的な企業として最大限演出する必要があります。
これらの過程では、マーケティング、ブランディング、フレームワーク、撮影(優秀なカメラマン)、コピーライティングなどが必要となります。
・フレームを使った各種分析
そして、基本的な3C4P分析、SWOT分析などの分析フレームを通して自社の立ち位置、目指すべきポジション、そこに行くための打ち手を明確にしなくてはなりません。3C分析では「強み」「弱み」「競合(ビジネス&採用)はどこか?」「競合優位性のポイントは?」「求職者はどのような人か?」「求職者にとって自社の魅力は何か?」などを整理します。4P分析では場所(エリア)価格(給与)自社の事業内容、PR手法を整理します。続いてSWOT分析にて全体を整理し、どこを強みとして打ち出すかを検討します。
・競合他社の動きを把握し、分析をする
一方、競合他社の動きは常に変化しています。WEBにおける競合分析は「シミラーウェブ」という世界規模でWebサイトの分析が出来るマーケティングツールで行なうことが可能です。イスラエルの企業が開発をし、世界中で広く利用されています。
最新ツールをフル活用して、タイトル、ディスクリプション、キーワード、h1、インデックス数、ドメイン、MA導入、スマホ表示速度、被リンク、PV、閲覧時間、直帰率、流入チャンネル他、ホームページを分析し、自社がWEBで勝利するためのストーリーを描いて下さい。
※上記は2022年高齢者住宅新聞に寄稿したコラムを一部加筆修正したものです。
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介護経営総合研究所 代表 五十嵐太郎
名古屋大学経済学部を卒業後、株式会社リクルートにてブライダルマーケットの営業、マーケティングに従事。
その後、民間介護会社、社会福祉法人にて大規模な経営改善を実現。2021年4月介護経営総合研究所を創業。
改善実績:離職率5割削減、採用単価3万円、人材紹介・人材派遣0、人材紹介会社費用の9割減、利益率4倍等。