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2026.02.03
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介護・医療業界こそAI導入が効く。だからこそ「セキュリティ設計」から始めよう

「AIが便利そうなのは分かる。でも、うちの業界で本当に使えるの? そして、情報漏えいは大丈夫なの?」——最近、介護・医療の現場でこのご相談が一気に増えています。

結論から申し上げると、介護・医療業界は他業界に比べてAI導入が進みにくい傾向がある一方で、導入した瞬間の効果が出やすい領域です。理由はシンプルで、書類・記録・連絡・会議・シフトなど「事務作業の比率」が高く、しかも煩雑だからです。現場で、事務職の方が遅くまで残業している光景を見てきた方も多いのではないでしょうか。特に社会福祉法人では、理事会前の資料づくり・議事録・報告書などが重なり、事務局がひっ迫しやすい構造があります。

しかし、ここで大切なのは「AIを入れれば終わり」ではないという点です。AIは単体で動かすより**Google Workspace(Gmail、ドライブ、スプレッドシート、ドキュメント等)のような業務基盤と連携させることで、効率化のインパクトが何倍にもなります。つまりAI導入は、実質的にはDX(業務の仕組み化・標準化)とセットになりやすい。だからこそ、個人の工夫だけで進めるより、法人として安全に・早く・確実に進める設計が必要になります。


AIで効果が出やすい「現場の困りごと」トップ領域

介護・医療でAIの改善余地が大きいのは、主に次の領域です。

  • 書類作成:会議資料、報告書、稟議、手順書、研修資料、事業計画の下書き

  • メール・連絡文:関係者への依頼文、謝罪文、案内文、確認依頼、催促文

  • 議事録:会議の要点整理、決定事項・宿題の抽出、次回アジェンダ案

  • シフト関連:条件整理、希望集計、ルールチェック、調整案のたたき台

  • 採用・広報:求人票の改善、応募者対応テンプレ、SNS投稿案、FAQ整備

例えば議事録であれば、録音→文字起こし→要点整理→タスク抽出までを整えるだけで、会議1回あたりの事務工数が大きく下がります。書類作成でも、ゼロから作るのではなく「良い叩き台」をAIに出させることで、担当者は確認・修正・意思決定に時間を使えるようになります。

結果として、残業の削減につながるだけでなく、事務局や管理者の疲弊を減らし、現場の安定にも寄与します。さらに言えば、2026年以降は「AIを使える組織」と「使えない組織」で、ホワイトカラー業務の生産性に差がつきやすくなります。うまく仕組み化できれば、事務工数が実質“人員1名分に相当するレベル”で圧縮できる可能性も十分にあります(※もちろん業務量や体制によって幅はあります)。


ただし最大の壁は「セキュリティ不安」。ここを解消すれば一気に進む

介護・医療でAIが進みにくい最大要因は、便利さではなく 「個人情報・機微情報を扱う怖さ」です。ここを曖昧にしたまま進めると、現場は安心して使えませんし、管理者側も判断が止まってしまいます。

そこで重要なのが、AI活用を「ツール導入」ではなく、ルールと仕組みの導入として設計することです。

1) 情報を3段階で分類する(これが全ての起点)

  • レベルA:公開情報(HPに載せる内容、一般的な案内文など)

  • レベルB:社内情報(内部資料、業務手順、数値計画など)

  • レベルC:個人情報・機微情報(利用者情報、医療情報、家族情報など)

この分類ができると、「AIに入れていい情報/ダメな情報」が明確になります。多くの現場は、ここが曖昧なまま不安だけが先行しています。

2) “入力しない運用”を標準化する(匿名化・伏字の徹底)

レベルCは基本的に、AIへそのまま入力しません。どうしても要約や文章化が必要なら、

  • 氏名・住所・病名等を伏字にする

  • 個別情報を「Aさん」「利用者X」のように置換する

  • 具体値を範囲化する(例:80代、要介護3程度 など)
    といった、匿名化(個人が特定できない形)で運用します。

3) アカウント・権限・ログの整備(法人導入の肝)

個人のアカウントでバラバラに使い始めると、管理不能になります。法人としては、

  • 端末・アカウントの管理(退職時の停止含む)

  • 権限設計(誰が何にアクセスできるか)

  • 多要素認証(MFA)

  • 利用ログの確認
    など、管理できる状態を作ってから進めるのが安全です。

4) “AIの使い方研修”は必須(現場の誤用を防ぐ)

セキュリティは「システム」だけでなく「運用」が9割です。

  • 入れてはいけない情報

  • コピペの注意

  • 生成物の最終責任は人が持つ

  • 誤情報(ハルシネーション)対策として根拠確認をする
    このあたりを、短時間でも全員で合わせるだけで事故確率が大きく下がります。


AI導入は「部分最適」ではなく「業務フロー最適」で成果が出る

AIの効果が最大化するのは、単発で文章を作る時ではなく、業務フローに組み込んだ時です。例えば、

  • 議事録 → 決定事項 → タスク化 → 進捗管理

  • 書類作成 → テンプレ化 → 承認フロー → 保管ルール

  • シフト作成 → 希望回収 → ルールチェック → 調整記録の保存

このように「前後の流れ」を整えると、担当者が変わっても回り続ける仕組みになります。ここまで来ると、AIは“便利ツール”ではなく、法人の生産性を底上げするインフラになります。


2026年は「AIを使いこなす組織」が標準になる

介護・医療業界は、書類や連絡が多く、改善余地が大きい業界です。だからこそ、AI導入の価値は非常に大きい。一方で、個人情報を扱う以上、勢いだけで始めるのは危険です。

おすすめは、最初から完璧を目指すのではなく、

  1. 使う業務を限定(例:議事録、公開情報の文書、社内手順書の叩き台)

  2. ルールを作る(情報分類・匿名化・承認フロー)

  3. 小さく試して、効果が出たら全体展開
    この流れです。これなら、スピードも安全性も両立できます。

私たちも2月から、AI単体の導入というより、DX全体の設計とセットで「安全に・早く・現場で回る」形を重視して支援を本格化してまいります。残業削減、事務負担軽減、そして現場が本来やるべき支援に時間を戻すために。2026年を「AI活用元年」にしていきましょう。

介護経営総合研究所 代表|五十嵐 太郎(Taro Igarashi)

介護業界唯一の「DX・AI・採用・経営」ワンストップ・シンクタンク

介護現場のデジタル化(DX)からAI導入、採用戦略の再構築、そして実務運営の改善まで。点ではなく「線」で経営をサポートする、日本で唯一の介護経営コンサルタントです。机上の空論ではなく、常に現場に寄り添い、結果にコミットする「実践型」の支援を展開しています。

💡 主な実績と「選ばれる理由」

圧倒的なスピード感と、他社には真似できない「具体的な成果」が私たちの強みです。

  • 採用コストの大幅削減: 年間で約2,000万円の採用費削減に成功。

  • 人材不足の解消: わずか半年で職員のフル充足を実現。

  • SNS採用のパイオニア: Instagram運用を支援し、業界では珍しい「SNS経由での優秀層の獲得」を実現。

  • 現場再生と稼働率向上: 離職間際だったスタッフの意欲を劇的に改善し、デイサービスの稼働率を大幅に引き上げ。

  • プロフェッショナル集団: 各分野のスペシャリストがチームを組み、質の高いソリューションを多角的に提供。

🎤 教育・啓蒙活動(セミナー・講演)

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  • 直近の登壇実績: CareTEX名古屋2025 セミナー講師 120名以上の来場(2025年12月)

  • 講演依頼: 現在、外部企業・団体様より月1回ペースで定期的にご依頼をいただいております。

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私たちは、単なるコンサルティング会社ではありません。有志を集めた勉強会を主宰し、常に最新の知見を学び、それを業界全体に共有・還元していく「学びのプラットフォーム」でもあります。

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