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介護業界の採用担当者の皆様、こんにちは。2025年5月の採用市場の最新動向をお届けします。大きな変化や求人媒体の状況、効果的な応募者対応など、現場で役立つ情報をまとめました。

2025年5月 介護採用最新ニュース:介護業界デジタル採用の最前線
いよいよSNS採用の時代へ
近年、介護業界においても採用手法が大きく変化しています。特に注目されているのが「SNS採用」です。2025年に入り、インスタグラムのみで採用活動を展開している介護事業者が徐々に増加しています。
SNS採用の最大のメリットは、自社で運用すれば基本的なコストが無料である点です。また、時間をかけて獲得したフォロワーは企業の貴重な財産となります。求職者と直接つながることで、採用エージェントに支払う仲介手数料も削減できるため、長期的な採用コスト削減につながります。
しかし、SNS運用には課題も存在します。多くの事業者が「フォロワー数が伸び悩む」という問題に直面しています。アカウントを作るだけでは人材は集まりません。特にインスタグラムでは、リール動画を中心とした戦略的なコンテンツ配信が効果的です。介護スタッフの日常や、働く環境の魅力を60秒以内の動画で効果的に伝えることで、エンゲージメントが高まります。
SNS運用を成功させるためには、以下のポイントが重要です:
- 投稿の一貫性を保つ(週に最低2-3回の投稿)
- リール動画を積極的に活用する
- 現場スタッフの「リアルな声」を発信する
- 適切なハッシュタグを使用する(#介護求人 #介護士募集 など)
- フォロワーとの対話を大切にする
SNSアカウントの立ち上げから職員教育まで、すべてを自社で行うのが難しい場合は、専門家の支援を受けることも一つの選択肢です。SNS活用は「先手必勝」の傾向が強く、競合他社より早く取り組みを始めることで大きなアドバンテージを得られます。

MEO対策で地域内の採用を強化
MEO(Map Engine Optimization)対策も介護施設の採用活動において重要性を増しています。Googleマップでの検索上位表示を目指すこの取り組みは、複数のクライアントで既に成果を出しています。
MEO対策の効果として、以下のポイントが挙げられます:
- 比較的短期間(3〜6ヶ月)で検索順位の上昇が見込める
- 自施設の所在地だけでなく、隣接する自治体からの検索にも表示される可能性がある
- 「○○市 介護職 求人」などの地域特化型キーワードでの上位表示が期待できる
世界最大の地図サービスであるGoogleマップで上位表示されることは、介護人材の採用において大きなアドバンテージとなります。特に地域密着型の介護サービスでは、近隣住民からの応募が多いため、MEO対策の効果は絶大です。こちらも早期に取り組むことで、競合他社に先んじることが可能です。

Webマーケティングで採用サイトの質を向上
最近、介護事業者からWebマーケティングに関するお問い合わせが増加しています。見た目のデザインはもちろん重要ですが、GA4(Google Analytics 4)を活用した内部分析により、効果的なSEO対策が可能になります。
残念ながら、介護業界のWebサイトには「手抜き工事」的な事例も少なくありません。テンプレートをそのまま使用したようなデザイン、更新頻度の低さ、スマートフォン対応の不備など、様々な問題が見受けられます。これらの問題は単なる見栄えの問題ではなく、採用活動の効果に直結します。
適切なWebマーケティング戦略を実施することで:
- ユーザー滞在時間の増加
- 応募フォーム到達率の向上
- 検索エンジンでの上位表示
- 求職者の信頼感向上
などの効果が期待できます。「サイトはあるけれど応募が来ない」「検索しても自社サイトが表示されない」といったお悩みを抱える施設は、専門家によるサイト診断を受けることをお勧めします。

INDEEDの最新動向と効果的な活用法
2025年4月から変化を遂げたINDEEDですが、5月現在では目立った効果の変化は見られていません。5月中旬以降の動向が注目されています。
現在、多くの介護事業者から「直接掲載とエアワーク、どちらが効果的か」「クリック単価の適正値はいくらか」といった質問が寄せられています。情報の非対称性が大きく、中には「クリック単価1000円」を正当化する代理店も存在するなど、混乱が見られます。
INDEEDを効果的に活用するためのポイントは以下の通りです:
- 求人タイトルは具体的かつ魅力的に設定する
- 応募者からの応募、質問には迅速に対応する
- 適切なクリック単価設定(介護職の場合、地域にもよりますが100〜300円程度が目安)
- 定期的な掲載内容の更新と効果測定
正しい情報と適切な運用方法を理解することで、INDEEDを採用活動の強力なツールとして活用できます。
効果のない採用サービスを見極める
最近、新規クライアントの採用環境を診断すると、効果のまったくない求人サービスに登録しているケースが多く見受けられます。「無料掲載」を謳う営業トークに惹かれて登録したものの、実際には応募獲得につながっていないサービスが少なくありません。
効果のない採用サービスを見極めるポイントは:
- PV(ページビュー)数の確認
- 実際の応募数と面接設定数の追跡
- SEO効果の測定
- 運用管理にかかる時間コストの算出
これらの指標を確認することで、継続すべきサービスか判断できます。無駄な採用サービスは、求人管理などの手間が増えるだけでなく、時間の浪費にもつながります。

最後に
当研究所では引き続き、介護業界の採用動向を注視し、有益な情報を提供してまいります。SNSを活用した採用戦略や効果的な求人広告の出稿方法など、お気軽にご相談ください。
介護業界の人材確保は今後も重要な課題であり続けますが、最新の技術やノウハウを取り入れることで、その課題を解決する糸口が見つかるはずです。変化を恐れず、常に新しい取り組みにチャレンジする姿勢が、これからの介護経営には不可欠です。
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当社では引き続き、介護業界の採用動向を注視し、有益な情報を提供してまいります。SNSを活用した採用戦略や効果的な求人広告の出稿方法など、お気軽にご相談ください。
介護経営総合研究所 代表 五十嵐太郎
名古屋大学経済学部を卒業後、株式会社リクルートにて通信事業、ブライダル事業、マーケティングに従事。
その後、民間介護会社、社会福祉法人にて大規模な経営改善を実現。2021年4月介護経営総合研究所を創業。
改善実績:採用コスト2,000万円削減、離職率5割削減、採用単価3万円で200人採用、人材紹介・人材派遣0
人材紹介会社費用の9割減、東京にて施設開設時に160人採用、利益率4倍、薬剤師応募を1時間で獲得、他多数。