news
お知らせ

2024.08.22
News
 
採用
 
施設運営
 

介護事業者必読!介護職採用強化ブログVOL.32 介護業界の採用動向:応募から採用までの現状と対策

はじめに:変化する採用環境

介護業界における人材採用は、近年大きな変化を遂げています。技術の進歩や求職者の意識変化により、従来の採用方法が通用しなくなってきているのが現状です。本記事では、介護業界の採用動向、特に応募から採用までのプロセスにおける現状と課題、そして対策について詳しく解説していきます。

現状分析:採用プロセスの課題

求職者のモラル低下

最近の採用市場では、求職者のモラル低下が顕著になってきています。この背景には以下のような要因があります:

1. スカウトサービスの台頭: 求職者は複数のスカウトサービスに登録し、同時に多くの求人情報を受け取るようになりました。
2. 採用サービスの仕組みの変化: 企業側も月間数百件ものスカウトを簡単に一斉送信できるようになり、求職者は大量の求人情報に埋もれがちです。
3. 人材紹介会社からの頻繁な連絡: 人材紹介会社も積極的にアプローチするようになり、求職者は選択肢の多さに戸惑うことも。

これらの要因により、求職者は個々の求人に対する真剣さや責任感が薄れ、応募後のフォローアップが不十分になる傾向があります。

 応募者の離脱増加

応募プロセスの各段階で離脱する求職者が増加しています。これは前述の要因に加え、以下のような理由が考えられます:

連絡を待っている間に他施設への見学・面接が決まり、放置される
– ホームページを見て不安になる
– 他に魅力的な求人を見つけてしまう

コミュニケーション方法の変化

最近の傾向として、電話でのコミュニケーションを苦手とする求職者が増えています。これは特に若い世代に顕著で、以下のような理由が考えられます:

– テキストベースのコミュニケーションに慣れている
– 即時の返答を求められる電話に対する心理的プレッシャー
– プライバシーや個人時間の確保への意識の高まり

Asian medical personnel attending the seminar

採用率の標準値と分析

採用プロセスの各段階における標準的な数値を見ていきましょう。これらの数値を自社の実績と比較することで、改善が必要な点が明確になります。

応募からのコンタクト率

標準値: 50%~60%

応募者の半数以上とコンタクトが取れることが理想的です。この数値が低い場合、以下の点を確認しましょう:

– 応募者への初期連絡の迅速さ
– 連絡方法(電話、メール、SMS)の適切さ
– 応募フォームでの連絡先情報の正確性

応募からの面接率

標準値: 30%~40%(20%以下は改善の余地あり)

応募者の3~4割と面接できることが望ましいです。この数値が低い場合、以下の点を見直してみましょう:

– 求人内容と応募者のスキル・経験のマッチング
– 初期スクリーニングプロセスの効率性
– 面接調整の柔軟性(オンライン面接の導入など)

応募からの採用率

標準値: 10%(20%~30%であれば良好)

応募者の1割程度の採用が標準的ですが、2~3割の採用率であれば非常に良好と言えます。この数値を向上させるには:

面接プロセスの改善 面での対応、施設全体で面接・見学に備える
– ホームページやインスタグラムなどにおける情報発信の推進

Asian business person explaining work procedure

採用率向上のための対策

採用率を高めるためには、以下のような施策が効果的です:

1. 求人概要の見直し: 業務内容、必要スキル、給与条件などを明確かつ魅力的に記載
2. 自社ホームページの充実: 企業理念、職場環境、キャリアパスなどの情報を詳細に掲載
3. SNSの活用: InstagramやTwitterなどで職場の雰囲気や日常を発信
4. ピッチシートの作成: 自社の強みや特徴を簡潔にまとめた資料を用意
5. ショート動画の制作: TikTokやYouTube Shortsなどで、仕事の魅力を視覚的に伝える
6. 応募者とのコミュニケーション改善: LINEやチャットボットの導入で、若い世代にも親和性の高い連絡手段を提供

まとめ:効果的な採用戦略の構築に向けて

介護業界の採用環境は急速に変化しています。従来の方法だけでなく、新しいテクノロジーやコミュニケーション手段を積極的に取り入れることが重要です。自社の採用プロセスを定期的に見直し、応募者のニーズに合わせて柔軟に対応することで、採用率の向上につながります。

採用に関する課題や改善策について、専門家のアドバイスを求めることも効果的です。お気軽にご相談ください。一緒に最適な採用戦略を構築し、優秀な人材の確保を目指しましょう。

 

介護経営総合研究所 代表 五十嵐太郎
名古屋大学経済学部を卒業後、株式会社リクルートにて通信事業、ブライダル事業、マーケティングに従事。
その後、民間介護会社、社会福祉法人にて大規模な経営改善を実現。2021年4月介護経営総合研究所を創業。
改善実績:採用コスト2,000万円削減、離職率5割削減、採用単価3万円で200人採用、人材紹介・人材派遣0
人材紹介会社費用の9割減、東京にて施設開設時に160人採用、利益率4倍、薬剤師応募を1時間で獲得、他多数。